どうして薄毛・AGA(男性型脱毛症)になるのか①【毛髪の基礎を知っておく】

AGA・薄毛ケア
引用元:フォトAC Kuke11photo様

薄毛に悩む私も薄毛対策を始めた頃は何をどうすれば良いのか全く分からず、

シャンプーを変えたり、

頭皮マッサージをしてみたり、

冷水と温水を交互に頭に浴びせたりと色々と試行錯誤してきました。

毛髪について何も知らない状態でのい育毛・発毛は、

バットの握り方も知らないのにホームランを打とうとしている様なものです。

今回は毛髪の基礎について解説をしていきます。

どうして薄毛になるのか【毛髪の基礎を知っておく】

人間の皮膚は外気に触れている表皮、その内部にある厚い皮の真皮で成り立っています。

髪の毛が生える頭部の表皮は地肌や頭皮とも呼ばれますが、

髪の毛は頭皮から外に出ている「毛幹部」、真皮の中にある「毛根部」に分類されます。

目視で確認出来る髪の毛は毛幹部のみで、

毛根は毛を引っこ抜いたりしない限りは頭皮に埋もれているので目視は出来ません。

毛根は「毛包」と呼ばれる筒状のものに囲まれており、

この毛包が髪の毛の成長を担っている大変重要な部分となります。

毛穴(毛孔ともいいます)に関しては目で見ても大変小さな部分ですが、

実は5つもの層に分かれた複雑な構造になっています。

1つの毛穴=髪の毛1本となっている場所は頭髪全体の20%で残りの毛穴は2本以上も生えているのです。

毛髪は毛母細胞が分裂する事によって成長します

引用元:薄毛治療の新常識 麻生泰著

毛根の根元にある膨らんでいる部分を「毛球」、その毛球のくぼんだ中央部分の事を「毛乳頭」といいます。

この毛乳頭の周辺を囲んでいる組織を「毛母細胞」といいます。

毛包の周辺には毛細血管が網の目のように張り巡らされており、髪の毛の成長に欠かせない栄養分や酸素をを送り届けています。

毛母細胞は毛乳頭が毛細血管を通して集めた栄養分を吸収する事で分裂をします。

その後、「分化」と「増殖」を繰り返す事によって髪の毛が生成され、毛根から押し出される様に毛穴から顔を出していきます。

これが髪の毛が伸びるメカニズムです。

髪の毛は1日に約0.2~0.4ミリ伸びると言われています。

しかしながら毛根の数に関しては赤ちゃんの頃に生成された後、変わる事がありません。

また、毛包の内部には髪の毛や皮膚を再生する「バルジ」という組織があり、「立毛筋」が付随しています。

これらは髪の毛の成長には直接関係しません。

バルジの上には皮膚や毛髪の乾燥を防ぐ役割を持つ「皮脂腺」があります。

この皮脂腺から出る皮脂の量が過剰になると、毛穴を塞いでしまい髪の毛の成長を阻害してしまいます。

なので、皮脂の分泌量=頭皮環境を整える事が髪の毛を正常に成長させる為に非常に重要になってきます。

髪の毛は3重構造

髪の毛は3つの層から成り立っています。

中心部を毛髄質(メデュラ)、その外側を毛皮質(コルテックス)、一番外側を毛小皮(キューティクル)といいます。

  • メデュラの役割は頭部を熱から守る役割
  • コルテックスは繊維状にたんぱく質の集合体で髪の毛を切れにくくする役割
  • キューティクルは外部からのダメージ(汚れや紫外線など)から内部組織を守る役割(うろこ状)

となっています。

この中のキューティクルの枚数が多いと髪の毛は固くなり、少ないと軟らかくなります。

コルテックスが太いと弾力が生まれ、細いと軟らかくなります。

軟毛(産毛)は硬毛(成長した毛)より直径が小さくメラニン色素が少ない為、周りの髪の毛より必然的に薄い色となります。

この軟毛が育毛対策を施す事によって硬毛へと変化していきます。

通常のヘアサイクルは3~6年周期

引用元:イラストAC sirokuro様

髪の毛は頭頂部が一番早く伸びます。次に早く伸びるのが側頭部です。

性別、遺伝にもよりますが、平均すると先述の通り、1日あたり0.2~0.4ミリずつ伸び、1カ月で約1センチ、1年で約12センチ伸びる計算です。

しかしながら、髪の毛はヘアサイクル(毛周期)というものがあり、一定の期間が経過すると自然と毛穴から抜け落ち、その毛穴からまた新しい髪の毛が生えてきます。

1本の髪の毛の寿命は約3~6年と言われています。

ヘアサイクル(毛周期)は「成長期」、「退行期」、「休止期」を上記の期間で繰り返します。

一生で繰り返せる回数は15回程です。

毛包一つ一つが3つの期間をバラバラに経過するので、いっぺんに毛が抜け落ちるという事はありません。

ヘアサイクルが正常であれば1日あたり50本~100本が自然に抜け落ち、また新しい毛が生えてきます。

なので上記の範囲内での抜け毛であれば特に薄毛の心配をする必要は無いと言えます。※ただし、薄く細い毛ばかりが沢山抜ける場合は要注意

成長期

成長期は毛母細胞が細胞分裂を活発に繰り返している期間で、1カ月に1センチのペースで伸び続けます。

ヘアサイクルの中でも一番長いと言われており、2~5年は成長期が続きます。

この成長期が長ければ長いほど、髪の毛は太く、硬く丈夫になり、密集度も高まると言えるでしょう。

現時点で目視出来る髪の毛の約90%が成長期の毛です。

退行期

退行期は成長期で細胞分裂を繰り返していた毛母細胞の活動が弱まり、髪の毛が成長しなくなる時期です。

成長しきった髪の毛が退行期に入ると、メラニンの合成も止まりやがて毛根内部の細胞が小さくなります。

2~3週間で成長が完全に止まってしまいます。

目視できる髪の毛の約1%が退行期に入っています。

休止期

退行期で活動が低下した毛母細胞の細胞分裂が完全にストップしてしまう時期です。

成長が止まった毛は新しい髪の毛を育てる為に毛穴へと押し出され、抜けやすい状態になります。

ブラッシングや髪をかき上げただけで髪の毛が抜けてしまうのは休止期の毛である可能性が高いです。

休止期は約2~4か月継続します。

目視出来る髪の毛の約9%が休止期に入っています。

ヘアサイクルが正常であれば見た目に変化はない

上記の流れで順調に髪の毛が伸びて、抜けてを繰り返していれば、産毛も徐々に硬い毛に育っていきますので髪の毛の総量に変化は無く、薄毛になる事はありません。

しかし、ヘアサイクルが乱れて成長期の期間が短くなったり、休止期が長くなると新しく生える髪の毛よりも抜け落ちてしまう髪の毛の量が多くなってしまいます。

その状態で細く軟らかい髪の毛が多くなると、髪全体のボリュームが少なくなり、地肌が透けて見えたり、見た目に明らかな変化が出てしまいます。

いわゆる「薄毛」の状態です。

20代でこの様な症状があらわれる場合は「若年性脱毛症」

30~40代で症状があらわれる場合は「壮年性脱毛症」

といい、これらを総称して「男性型脱毛症」(AGA:Androgenetic Alopecia)と呼ばれています。

ではどうしてヘアサイクル(毛周期)が乱れて、薄毛になってしまうのでしょうか。

次回はAGAについて詳しく書いていきたいと思います。

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