どうして薄毛・AGA(男性型脱毛症)になるのか②【進行を遅らせる為には】

AGA・薄毛ケア
引用元:フォトAC

前回は毛穴の中がどの様になっていて、どの様に毛が生えて抜けていくのかを解説しました。

どうして薄毛・AGA(男性型脱毛症)になるのか①【毛髪の基礎を知っておく】
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今回はなぜ薄毛になってしまうのか、

AGAの原因と考えられているいくつかの事柄を挙げて解説をしていきます。

どうして薄毛になるのか②【進行を遅らせる為には】

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AGA(男性型脱毛症)は、思春期以降に発症し、前頭部の生え際が後退したり、頭頂部の毛髪ボリュームが少なくなる事により地肌が透けてみえてしまう脱毛症です。

40代の男性の3人に1人がAGAを発症していると言われています。

主たる症状を挙げると

  • 抜け毛の増加
  • 毛髪が細くなる
  • 毛髪の伸びが遅くなる
  • 地肌が透けて見える
  • スタイリングが決まらない
  • 頭皮の皮脂分泌が過剰になる

などです。

では、上の図にあるようなヘアサイクル(毛周期)はどうして乱れてしまうのでしょうか?

男性ホルモン

男性ホルモンが多いと体毛が濃くなったり、男性的な体つき(筋肉質)になったりと、人体に様々な作用をもたらす事はご存知かと思います。

その男性ホルモンのバランスが崩れると異常となって頭髪にも変化を及ぼします。

男性ホルモンの一種であるテストステロンは、

毛根近くの皮脂腺から分泌される5αリダクターゼ(還元酵素)とくっつくことでジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンに変化します。

このジヒドロテストステロン(DHT)が「脱毛ホルモン」と呼ばれており、

毛乳頭の細胞内にある受容体と結合することで、ヘアサイクルが乱れ成長期の真っ最中の髪の毛が一気に退行期へと移行してしまいます。

ジヒドロテストステロン(DHT)は側頭部や後頭部の毛乳頭の細胞内には少ししか存在していない為、

AGAの症状が進むと下記画像のV型の様な髪型になっていきます。

引用元:毛の医学 光文堂

5αリダクターゼ(還元酵素)は皮脂を過剰に分泌させ、その皮脂が頭皮の細菌の影響で脂肪酸というものに変化します。

脂肪酸は紫外線の影響を受けて過酸化脂質を生成、皮膚の角質と結合し、脂漏性のフケへと変化します。

これがAGAの主な原因となります。

遺伝

「母方のお父さんが薄毛だと遺伝で孫も薄毛になる」「父親が薄毛だから遺伝で息子たちも薄毛になる」といった事を色んな所で見聞きしているかと思います。

実際には遺伝による薄毛は全体の1/4程度と言われています。

どういう事かといいますと、仮に遺伝で様々な要素を受け継いだとしても必ずしも薄毛になるとは限らないという事です。

しかしながら先述の5αリダクターゼの分泌量は、母方から受け継ぐので、

母方のお父さんが薄毛であれば、孫のあなたにもその要素が遺伝する確率は高くなります。

ただ、あなたは残りの3/4の方かもしれませんし、AGAは必ず遺伝するとは限りません。

遺伝以外にも薄毛になってしまう要素は沢山あるのです。

ストレス

現代の社会はストレスだらけです。

スーツを着て満員電車に乗り、職場や営業先の人間関係に悩まされ、金銭的な問題や自分の将来や家庭の事も考えなくてはなりません。

ストレスなくして今の日本を生きるのは不可能に近いといえます。

ストレスは自律神経に大きく関わっており、頭皮を駆け巡っている毛細血管にも深く関係しています。

体内の活動を活発にする交感神経、休息を促す副交感神経の2種類があり、その時々によって自動的に切り替わるシステムになっています。

日々の生活で過度のストレスが掛かると、その自律神経に大きな影響を与え、

体内の活動を活発にする交感神経が過度に緊張し、体中の血管を収縮させてしまう事が分かっています。

その結果、頭皮に存在する毛細血管にも十分に血液が行きわたらなくなってしまうのです。

前回の記事で解説をした毛母細胞は髪を伸ばす為に分裂と増殖を繰り返すのですが、

この際に必要な栄養素や酸素は血液から得ています。

血液の巡りが悪くなってしまうと、毛母細胞や毛根が上手く栄養や酸素が運ばれなくなり、

毛髪の成長に影響が出てしまいます。

最悪の場合、成長期の毛が抜けてしまい薄毛の症状が出てしまうのです。

更に、自律神経が不調をきたすと体内の活動にも異常が発生し、

毛髪の生成に必要なたんぱく質も上手く吸収できなくなります。

この様な状態では髪が生えても細く軟らかい毛が増え、すぐに抜けやすくなってしまいます。

生活習慣

この項目も非常に薄毛と関係しています。

例を挙げると

  • 運動不足
  • 偏った食事
  • 喫煙
  • 過度のアルコール摂取
  • 睡眠不足

などです。

AGA = 生活習慣病といっても過言ではありません。

運動(有酸素運動)をする事で、新陳代謝が活発になり、血液の巡りも良くなります。

また、心肺機能が向上すると血液が運ぶ酸素の量も増え、頭皮にも十分な酸素が行き届く事になります。

偏った食事も薄毛の進行を助長します。

食の欧米化=脂っこい食事ばかりですと頭皮から皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まる原因になります。

食事の油分が多い事で肥満にも繋がります。そして内臓脂肪や血中脂肪が増える事によって動脈硬化という現象も起こってしまいます。

年に1回、お勤め先の健康診断で一度はLDLコレステロール値(悪玉コレステロール)という項目を見かけたことがあるかと思います。

この数値が高いと血液がドロドロの状態である事を意味し、これも頭皮への血の巡りが悪くなる原因となります。

タバコは「百害あって一利なし」の代表的な嗜好品ですので、あなたがヘビースモーカーの場合は徐々に数本数を減らしていく事を強くおすすめします。

喫煙は血管を収縮させ、血行不良を促してしまうので、頭皮に十分な栄養と酸素が送られなくなってしまいます。

アルコールの摂取は適量であればストレスの解消、頭皮の血の巡りも良くなり、栄養素と酸素の供給もスムーズになる可能性があります。

しかしながら毎日の様にアルコールを大量摂取されている方は要注意です。

体内に入ったアルコールはご存知の通り、肝臓で分解されます。

分解されたあとはアセトアルデヒドという酵素となります。

このアセトアルデヒドが生成される事で発毛の際に消費されるアミノ酸(シスチンやメチオニン)というたんぱく質、ビタミン、亜鉛等を多く含んだ成分を大量に消費します。

この結果、毛髪に十分な栄養素が送られなくなり、毛母細胞の分裂と増殖の働きが止まってしまうのです。

また、アセトアルデヒドが体内に残る事で脱毛ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が増加します。

そして睡眠の質が低下し、睡眠不足になります。

睡眠は毛髪の成長に欠かせない成長ホルモンが分泌される為の非常に大事な時間です。

睡眠時間が少ないとイライラしやすくなり、ストレスが溜まりやすくもなります。

ここで挙げた事柄は全てリンクしており、

ストレスに晒され、暴飲暴食、イライラを静める為に喫煙や飲酒をし、眠れなくなり、また朝を迎える。

この様な生活をしている方は薄毛になるべくしてなってしまっていると言えます。

AGA(男性型脱毛症)を改善するにはいかにして脱毛ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が発生しない様な生活を送るかが重要かお分かりいただけたかと思います。

上記の1つでも当てはまっている方は今からでも生活習慣を見直し、薄毛の進行を遅らせる対策を取っていきましょう。

次回は薄毛、脱毛の種類について解説をしていきます。

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